PAGE OF IMPROVISING ROCK GUITAR
このページは、嘗て発売されていた幻の教則本「インプロヴァイジング・ロック・ギター」に関するページです 。
「IMPROVISING ROCK GUITAR」と題されたギター教則本は、米国のグリーン・ノート楽譜出版から刊行された。 原書の初版は、1973年とされている。あとの資料にもあるように、この教則は、のちにシリーズ化されてパート4まで出されてい たことが分かっている。日本では、原書の初版から7年後の1980年になってから「日音楽譜出版」からパート1のみ訳出されて刊 行されている。原書の初版は、掲載資料にもあるように、デモンストレーション・レコードで練習曲を演奏しているパット・スロ ールが表紙となっていたが、のちにジミ・ヘンドリックスと差し替えられている。日本語訳は、このジミ・ヘンの表紙が採用され ている。
折しも、日本では、この時期(1973年当時)、ニューロックといわれる欧米のロックの影響で、第2期エレキ・ ブームが到来しようとしていた。そんな中、当時発売されていた国産エレキ・ギター、グレコにオマケとして付けられていたの が、伝説の教則、「グレコ・ロック・ギター・メソッド」である。この教則は、フライド・エッグのギタリストであった故、成毛 滋氏の手によるものであった。奇しくも画期的な教則が日米両国で時を同じくして出されていたのは、感慨深い。
デモンストレーション・レコードを聞く
パット・スロールがデモ演奏で使っていたのは、本書のクレジットにもあるように、オリジナルのアコースティ ク・アンプ(ACOUSTIC 150)である。アコースティックは、ベース・アンプとしてよく知られているが、70年代初 頭には、ギター・アンプも製作していた。当時、フル・チューブが主体の大型アンプの中で、アコースティックは、ソリッドステ ートのアンプを中心に展開していた。この教則でのデモ演奏は、当時のオリジナル・アコースティック・アンプのサウンドを体験 できる貴重な音源となっているのだ。ある意味、この頃のアコースティク・アンプは、マウンテンが使用していたオリジナル「S UNN」やグランドファンクが使用していた「WEST」の様に今となっては、幻のアンプといえよう。


